第6回 インドの超越瞑想ヴァイオリン
●とき/1991年9月18日(水)7:00 pm
●ところ/ジーベックホール(神戸ポートアイランド)
●出演/D.K.ダタール:ヴァイオリン、ラグベンドラ・クルカルニ:タブラー
●主催/(株)オーディネット
●共催/ジーベック
●協賛/(株)TOA、エアインディア、淡神文化財協会
●後援/インド総領事館、兵庫県、神戸市、神戸市民文化振興財団、神戸国際交流協会
●協力/モロッコハウス
●企画制作/天楽企画
プログラム
ヒンドゥスターニー音楽(北インド古典音楽)
企画主旨
さて、この度取り上げるのは、西洋音楽で最も重要な楽器の一つであるヴァイオリンのアジア的、特にインドでの使われ方を広く市民に聴いていただこう、というものです。
弓で弦をこする楽器は世界中に広く分布していますが、元来、ペルシアのケマンチェがその祖といわれています。ケマンチェはヨーロッパへ伝わり、ヴィオール、レベックなどの中世フィーデルを経て、今日のようなヴァイオリンになりました。現在では、古典音楽や現代音楽にかかわらず最も重要な楽器になっています。
アジアの擦弦楽器は、インドのサーランギー、エスラージ、ディルルバ、中国の二胡、胡弓、モンゴルの馬頭琴、インドネシアのルバーブなどなどいたるところで演奏されています。
さて、インドでは、古典音楽や宗教音楽、民俗音楽の主要伴奏楽器としてサーランギーが用いられてきましたが、イギリス植民地時代にもたらされたヴァイオリンも次第に重要な楽器としての地位をもってきました。最近では、南北インドとも主奏楽器として認められつつありますが、演奏者はそれほど多くはありません。
インド音楽には、独特のポルタメント奏法(音をスライドさせる方法)があり、この奏法が可能であれば楽器を選ばない特質があります。ヴァイオリンは、フレットがないためこのような奏法には適していたために比較的古い時代から使用されたようです。
私たちは、ヴァイオリンというとほとんど西洋音楽で聴き親しんでいるわけですが、今回の演奏会で、同じ楽器がインドではまったく異なる雰囲気をもっていることを発見するに違いありません。また、演奏者であるパンディット・ダタール氏の深い音楽性と表現力によって伝えられる、国や民族を越えた普遍的な音楽メッセージは、楽器の面白さもあいまって興味の尽きないものになるでしょう。