自家製メンタイコディップ

 福岡の辛子メンタイコはあまりに有名です。ここでは、わたし流のメンタイコの作り方を紹介します。明太子の元の材料であるたらこは、最近ではほとんどが韓国産だそうですが、考えてみれば、北洋の魚であるタラのたまごに味を付けたメンタイコの特産地が北九州というのはちょっと変な話でありますね。メンタイコはそれだけで食べても十分おいしいものですが、塩味と辛みの必要な料理に調味料として使ってもなかなかですよね。邦楽関係公演のプロデュースをやっている藤井智子さんの家で、さっとゆがいたオクラにメンタイコをからませる簡単でかつおいしい一品は、印象的でありました。
 タラコから自家製のメンタイコをつくる方法は、ダンスリー・ルネッサンス合奏団のレベック奏者、パク・コニルさんのお母さんに教わったのであります。市販のメンタイコとは似て非なる味とたたずまいでありますが、ニンニクとゴマの香りがして本当においしい。このレシピ(というほどのものでもないか)は、「サンケイリビング」という新聞に紹介され(といっても知り合いの編集者から応募が少ないので出して、といわれたのですが)、「男のもてなし料理」賞みたいな賞をいただいたこともあるのです。

■材料

●できるだけ新鮮な甘塩タラコ/6はら程度、韓国産粉とうがらし/おおさじ1、おろしニンニク/こさじ2、ニラまたはネギのみじん切り/6~7本、ごま油/おおさじ2、いりゴマ/こさじ2,日本酒/微量、醤油/少々、塩味のないクラッカー

■製作手順

手順などというものがないほど単純です。1センチ程度に切ったタラコをボールに入れ、上記材料をどんどんと放り込み、手でぐちゃぐちゃとかき混ぜるだけ。できあがったものは、クラッカーに乗せてディップとしゃれ込んでもよいし、ふろふき大根につけて食べてもグッドなのだ。