めんこい通信2008年9月19日号

 ええ、バーンスリーのHIROSです。チベット・ウィグル問題やら毒入り食品だらけで中国が大変だあ、アメリカ経済が大変だあ、それにつれて日本も大変だあ、ソーリがいきなり辞めちゃって大変だあ、ロシアがグルジア侵攻して大変だあなどなど、ここんとこ大変だあの嵐が吹き荒れつつ、じわじわと秋っぽくなりつつありますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。 
 この通信はBCCでお送りしています。こういうものは不要だ、という方はご連絡下さい。この通信は皆様の生活向上にはほとんど役に立たないと確信していますが、ふとお時間のあいたときにでもご一読下されば幸いです。

■さて、ふと気がつくと前回の通信からはや3ヶ月経ってしまいました。仕事らしい仕事もないのにあれよあれよと時間が過ぎて行くのには、中川家近辺で発生している家族的ざわめきに原因があるのかも知れません。山形の82歳になるハハが7月ころから認知症状態になり持病の糖尿病治療の目的もありまして入院してもらったのですが、つい最近脳梗塞なるものに発展したので山形通いがさらに頻繁になりそうです。7月1回、8月に2回、介護帰省でした。そうこうしているうちに配偶者の明石のハハもちと精神状態が不安定気味になりまして、なんだかどんどんざわめいてきた気配です。一昨年のチチ入院、死去あたりから続くこうしたざわめきはまだしばらく続きそうです。人間はなんだかんだいっても動物であるとかヒトはいずれは死ぬとか、そういったコンゲンテキなことを考えさせられます。これがローキョーというものなのか、などと狭小特別個室で上野千鶴子の『生き延びるための思想』を読んでいると、そうなることなどおよそ考えられなかった知人でほぼ同年齢の村田公一さんの訃報が届き、ますますコンゲン方面思考に向かうのでありました。明日は我が身、がひしひしと感じられます。

■日常的通奏低音と化した感のある腹部膨満感解消のため比較的ヒマな三宮のクリニックに行きだし、ついでに内視鏡で大腸の中を覗いてもらいました。微小な良性ポリープ1ケと小さな憩室が見られるだけで、わがダイチョーの内壁はまあまあ美しかった。 
 内視鏡検査の際、近年にない快感というか心地よいけだるさを発見しました。「ちょっと痛いですよ」と言われた注射のせいです。たしかに突き刺された周辺にビリッとした痛みが拡散したのですが、間もなく全身がけだるくなり悪くないモワー感に包まれたのでした。インド生活で親しんだハッパとは質的に異なるモワー感が心地よい。昔、アフガニスタンのカブールで吸ったアヘンと似ていなくもない。うーむ、悪くないなあ、と思っているうちに内視鏡検査は終わってました。モワー感はその後1時間ほど続いたのでクリニックのベッドに横たわりつつ不思議な快感を堪能しました。数年前に突っ込まれたときはS字結腸あたりをグリグリッと突き進む感触に違和感とかすかな痛みを覚えましたが、最近の大腸内視鏡検査は気持ちのよいものだったのであります。あのモワー感は明らかに麻薬系によるものなので、必要もないのに頻繁に大腸内視鏡検査を受けたがる人が出てくるかも知れません。

■ところで、前号で紹介した「出しじゃこのキンピラ風炒め」、皆さんは作ってみましたか。ジャワ人音楽家ローフィットが歓喜したこの簡単な料理は、バリ人にも大受けであることが最近判明しました。 
 9月3日から7日まで、松江市八雲町の音楽祭「第16回庭火祭」の総合監修という役でかかわりました。この音楽祭は第1回から企画者あるいは演奏者としてかかわってきましたが、まったく演奏しないで参加したのは初めてでした。総合監修というとちょっとエラそうに聞こえるかも知れません。しかし、要は音楽祭の中心的役割を担う瀬古康雄さんの代役でした。島根県立短大キョージュである瀬古さんの学生引率中国旅行と庭火祭が重なってしまったのです。地元の実行委員会の人々と出演者サイドのプロデューサーである松澤緑さんの双方に面識がありかつ料理方面にもうるさい、というのがバッテキされた理由です。2000人もの聴衆が詰めかけた熊野大社での幻想的な本番では優秀な地元実行委員会のメンバーのお陰でほとんどやることはなかったのですが、宿舎のアグリパークに寝泊まりするバリ人13人一行のマカナイ計画および実行担当としてはすこしは貢献できたのではないか。芋煮やインドカレー、大根とチキンの煮物など、ワダスの自家薬籠中料理に加え、ご飯の有力な親友としての「出しじゃこのキンピラ風炒め」を出したことは言うまでもありません。ジャワ人もバリ人もご飯食い。絶対に受けると確信して彼らに供したら、はたして大好評でありました。ひょっとしたらすべての食事のおかずはあれだけで良かったのかもしれない。今度からはそうしてみよう、と思いたいほど彼らはガンガン食べていました。88歳になるというかわいいおばあさん舞踊家のイブ・チュニックには何度も抱きつかれました。「出しじゃこのキンピラ風炒め」のせいでしょう。 
 ところで、地元実行委員会の一人のシューチャンは、「出しじゃこ」を小さい魚の乾物という解釈から「ちりめん」を使って試したそうです。「HIROSさん、あの料理はけっこう高くつくね」と言われて判明したことです。当然ちりめんは高い。「ほら、みそ汁の出しに使うでしょ。あれだべ」「あーあ、なあーんだ、いりこのことか。ここら辺で出しじゃこといったら4、5センチはある乾物をさすのよ。あーんなでっかいのをどうやって料理するんだろうと思ってた」。出しじゃこ、いりこ、煮干し。2、3センチ程度の乾燥イワシの正式名称はいかに。

これからの出来事(10~11月)

 週1回の後期ジュギョーが18日からスタートしますが、後はそれなりにヒマです。

■9月25日~28日/山形介護帰省

■10月8日~20日/七聲会イギリス公演ツアー 
---会場と日程は下記を参照して下さい。 
http://sound.jp/tengaku/Shichseikai-e/eUKTour08.html 
 今回は、予算と時間の関係でお坊さん5名とワダスの6名で出かけます。またまた予算の関係で、レンタカーのミニバスの運転手を雇えないので出演者=運転者となり、イギリス各地約2,500kmを走ることになっています。どうなることか。

■10月25日(土)、26日(日)/Art+Musicスペシャル・ライブ/star pine's cafe、東京/出演/金子飛鳥:vn、久米大作:key、クークー:絵本作家、HIROS:バーンスリー 
---久しぶりの江戸での演奏です。相当ヘンチクリンなライブになるかも、です。 
 詳しくないけど、情報は下記。 
 http://www.aska-aloha.com/live.html

■11月7日(金)19:00開演/"Pray For Asia"-そらとうみのあいだ/東京芸術劇場中ホール、東京/予約・問い合わせ/アール・ヴィジョン03-5918-6021 
---久しぶりの江戸が続きます。ワダスも一部録音に参加しているCD「そらとうみのあいだ」を最近発売した作曲家の上田益さんのプロデュース。CD「そらとうみのあいだ」は聴くとふわーっとしてとても気持ちがいいですよ。高野山のお坊さんなどの他、20人以上のミュージシャンが参加するコンサートです。 
 詳しくは下記。 
 http://homepage3.nifty.com/s_ueda/ 
 または、 
 http://www.r-vision.jp/?pid=9614347 
 S席¥6,000 A席¥5,000と割と高めの入場料でありますが、上田さんからのこんなメールが届きました。 
---「めんこい通信を見て」あるいは「HIROSさんの紹介で」と書いてsottovoce@music.nifty.jp に「特別価格の情報を送れ」とメールしていただくと、 なんと!おどろきの価格情報をお届けします。--- とのことです。