AFO 1998~Asian Tour 出演者プロフィール


■仙 波 清 彦 (SENBA Kiyohiko) 鼓、Percussion       

 邦楽囃子方仙波流家元、仙波宏祐の長男として生れ、3歳より父に師事し小鼓、大鼓を学ぶ。10歳で歌舞伎界に入り数多くの舞台に出演。東京芸術大学在学中、邦楽技能優秀者に与えられる安宅賞受賞。1978年、フュージョングループ「スクエア」へ参加。脱退後「日本伝統楽器アンサンブル」フランス公演やUCLA邦楽夏期セミナーの助講師、また、数々のセッション活動を経て、82年、大編成の「はにわオールスターズ」「はにわちゃん」結成、ライブ活動やアルバム制作のかたわら舞台の音楽監督、他アーティストのプロデュースなど洋楽、邦楽の分野を問わず国内外で多彩な活動を行っている。91年から開催されている音楽祭「Asian Fantasy 」ではポップスから邦楽、各国の伝統音楽までその幅広い音楽性と柔軟な演奏力は中核を担っている。95年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演では中心的な存在として活躍した。


■久 米 大 作 (KUME Daisaku) Keyboards

 1977年より日本のトップ・フュージョングループで活動する一方、数々のライブ、レコーディング・セッションで活躍。81年、仙波清彦率いる「はにわオールスターズ」「はにわちゃん」に参加、洋楽、邦楽を調合させた独特のサウンドで注目を浴びる。同バンド脱退後は自己のアルバム制作やライブ活動の他、作編曲家、プレーヤーとして南佳孝、PIZZICATO�等、数多くのレコーデ ィングに参加する一方、数々の映画音楽や演劇の音楽制作を手掛け、作曲家として高い評価を得ている。音楽祭「Asian Fantasy 」ではアジアの映画音楽や古典音楽を題材に伝 統楽器を駆使した壮大で美しい楽曲を生み出している。95年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演では中核を担い、数々の作編曲を担当、その才能を遺憾なく発揮した。


梅 津 和 時 (UMEZU Kazutoki) Saxophone, Clarinet     

 1974~75年、NYのロフトシーンで活躍後「生活向上委員会オーケストラ」結成、一大ブームを巻き起こす。その後「ドクトル梅津バンド」を率い国内・欧州での活躍を通しその人気を不動のものとする。自ら企画の“大仕事”ライブや「シャクシャイン」「Third Person」を中心 に活動する他、山下洋輔、レスター・ボウィ等国内外のジャズメンやジョン・ゾーン他NYを 代表するインプロバイサー達との交流も深く、ロック、ブルースから韓国シャーマン、舞踊等その無差別共演は留まるところを知らない。サックスを変幻自在に操り、国内外でその鬼才ぶりを発揮している。91年から毎年開催されている音楽祭「Asian Fantasy 」では中心的な存在として韓国シャーマンや沖縄島唄等のミュージシャンたちと様々な競演を繰り広げている。95年に行われた「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演では中心的な存在として活躍した。


三 好 功 郎  (MIYOSHI Isao) Guitar 

 1983年、新宿ピットイン朝の部にデビュー。86年、丸山繁雄「酔狂座」に参加、以後、ネイティブ・サン、ポール・ジャクソン(B) 他数多くのグループで活動する。92年、村上秀一と「3吉・ポンタUNIT」を結成、95年には初リーダーアルバムを発表。自己のグループの他、梅津 和時、村田陽一、ロッド・ウィリアムス等、多方面のバンドに参加。柔軟かつ繊細、時にアヴァンギャルドなプレイでファンを魅了している。次代を担うギタリストとして大きな期待を集めている。


坂 井 紅 介 (SAKAI Benisuke) Contrabass  

 自らのグループの他、日野皓正、日野元彦、佐藤允彦等のグループで活躍する。確かなテクニックと多彩なリズム感、幅広い音楽性で、国内外のツアー、レコーディングに多数参加。
 また、作編曲を映画、演劇、舞踊等に提供、アーティストとしての多彩な才能を発揮している。日本を代表するトップ・ベーシストである。


中 原 信 雄 (NAKAHARA Nobuo)  Electric Bass  

 1981年にロックバンドのメンバーとしてレコードデビュー。以後、様々なバンドでのライブ活動のかたわら、多くの歌手たちへの楽曲の提供やアレンジ、またニューミュージック系アーティストのレコーディングプロデューサー及びアレンジャーとして参加、その類まれなポップセンスとベース・ワークは高い評価を得ている。


新 井 田 耕 造 (NIIDA Kozo) Drums  

 12歳でドラムを始める。数々のバンド活動を経て、杉真理のサポートメンバーとしてプロデ  ビュー。1979~90年まで「RCサクセション」のメンバーとして活躍後、戸川純、鮎川誠&シーナ他のライブ、レコーディングに参加。94年、ドラムのみの集団「ドラマーズ」結成、精力的にライブ活動中。また「シャクシャイン」「ヒカシュー」等のメンバーとしても活躍、そのタイトでダイナミックなドラミングは益々好調で更に評価を高めている。


佐 藤 一 憲 (SATO Kazunori) Percussion  

 高校時代にドラムを始め、仙波清彦に師事。パーカッションにも魅せられ、仙波清彦率いる「はにわオールスターズ」「HANIWA」等のユニットに参加。1990年、「THE YEMOTO」に参加、アルバム2枚を発表。同バンド脱退後は様々なセッションを中心に活動中。
 95年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演ではインド、韓国の打楽器奏者たちと共にリズム隊の一翼を担った。


田 中  顕 (TANAKA Akira) Percussion  

 1988年より仙波清彦率いる「はにわ隊」「はにわオールスターズ」を中心に活動する一方、現代音楽、ジャズ、歌謡曲など多彩なミュージシャンのレコーディングやライブに参加。また、仙波清彦の下で邦楽演奏も行い、国立劇場、歌舞伎座他に出演するなど幅広いジャンルで活躍中。95年、「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演では各国の打楽器奏者たちとリズム隊の一翼を担った。


矢 野 晴 子 (YANO Haruko) Violin  

 東京芸術大学卒業。第32回全日本学生音楽コンクール全国大会第1位。芸大オーケストラを始め、その他交響楽団のソリストとして協演。アイザック・スターン他のマスタークラスに参加後、ヨーロッパ各地でコンサートを開催し好評を博す。また、ベルリンにてイラン・グローニッヒに師事、帰国後、ソロ・リサイタルを開く。現在ソロ、室内楽を中心に広く活躍中。


深 見 邦 代 (FUKAMI Kuniyo) Violin         

 3歳よりヴァイオリンを始める。東京芸術大学付属高校を経て、同大学入学。卒業後はクラシック、ポピュラーなど分野を問わずコンサートやレコーディングで多彩に活動をしている。また、現在、東京ビバルディ合奏団団員としても活躍中。1995年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演にストリングス・カルテットの一人として参加する。


武 内 香 織 (TAKEUCHI Kaori)  Violin   

 桐朋学園大学卒業後、奨学金を得て、スイスのインターナショナル・メニューイン・ミュージック・アカデミーに留学。1988年、ベルリン国立芸術大学入学。在学中よりリサイタルやコンサート、フェスティバル等で活動。92年同大学を主席卒業後、ダルムシュタット夏期 国際現代音楽セミナーにおける演奏家賞受賞。その後、デュッセルドルフの現代曲アンサンブルへの参加を要請されメンバーとなる。93年帰国。現在、様々な分野で活躍中。


大 久 保 祐 子 (OKUBO Yuko) Violin   

 国立音楽大学在学中よりポップスグループのツアーやレコーディングに参加、プロ活動を始める。同学卒業後、金城学院大学講師として6年間教壇に立つが、再びスタジオに戻る。以後、サザンオールスターズ、米米クラブ他多数のツアー、レコーディングを中心に活動中。


高 橋 淑 子 (TAKAHASHI Shizuko) Viola  

 大学卒業後、山形交響楽団に3年間在籍。その後フリーになり、室内楽、オーケストラ、ミュージカル、スタジオ等、ジャンルを問わず多岐にわたって活動している。


森 田 芳 子 (MORITA Yoshiko) Viola 

 東京芸術大学卒業。4歳よりヴァイオリンを始める。第30回学生音楽コンクール3位。大学卒業の頃よりオリジナル楽器にも興味を持ち、バロックヴァイオリンを学ぶ。現在は、モダンとオリジナル楽器双方で活動を行い、バッハコレギウムジャパン、東京バッハ・モーツアルト・オーケストラ等のメンバーとして活躍中。


立 花 ま ゆ み (TACHIBANA Mayumi) Cello   

 東京芸術大学卒業。大学の講師を勤めるかたわら、1996年、87年、日中友好協会による音楽家訪中団に参加、各地で好評を得る。93年、ロジャー・イーノの日本ツアーに参加。また、日本ハイドン・アンサンブル他でハイドンのチェロ協奏曲を共演。94年、ロジャー・イーノ、立花他から成るグループ「CHANNEL LIGHT VESSEL」の1stアルバム発表、ロンドンでのコンサートは大成功を収め等、ジャンルを問わず幅広く活動中。95年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演にストリングス・カルテットの一人として参加する。


笠 原 あ や の (KASAHARA Ayano) Cello   

 6歳よりチェロを始める。洗足学園大学付属高校、同大学を卒業後、桐朋学園大学アンサブル・ディプロマコースへ進む。1993年、蓼科音楽祭奨励賞受賞。94年、奨学金を得て草津国際音楽アカデミーフェスティバルに参加。現在、オーケストラ、室内楽でのクラシック演奏はもとより、スタジオセッション等ポップスの分野でも活躍中。


賈 鵬 芳 (JIA Peng Fang) 二 胡(中国)        

 8歳より二胡を始める。1978年、中国中央民族楽団入団。翌年、同楽団二胡ソロ奏者、85年、管弦楽部門副首席に就任。以来ソリストとして中国各地に演奏旅行を行なう一方、コンサートマスターとして数々の公演を成功させ、中国中央放送や北京放送他各メディアで高い評価を得る。88年来日。服部克久他のコンサート出演やアルバム制作参加、TV番組やCF/映画音楽 制作等、多岐にわたり活躍中。94年、ソロアルバム『華弦』発表。中国音楽家協会会員、中国民族管弦楽学会会員。音楽祭「Asian Fantasy」には93年から参加、以来、たおやかさと力強さを合わせ持つその表情豊かな音色は共演者の心をも魅きつけてやまない。95年の「Asian Fantasy Orchestra」のアジア公演には中心的な存在として参加する。


張  林 (ZHANG Lin) 揚 琴(中国)               

 5歳より揚琴を学ぶ。中国国立中央音楽学院本科卒業後、中国国立中央歌舞団に入団、揚琴の 首席に就任。1989年来日。数々のコンサート出演やリサイタルなど活発な演奏活動を行い、中国音楽の伝承と日中文化交流に力を注いでいる。93年、ソロアルバム『中国の美音-揚琴』発表。音楽祭「Asian Fantasy」ではジャズミュージシャンと共演し即興演奏を行うなど、他の分野にも果敢に挑戦、研鑽に励んでいる。95年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演に参加。その研ぎ澄まされたテクニックと豊かな才能は高く評価されている。


姜 小 青 (JIANG Xiao Qing) 古 箏(中国)  

 8歳から古箏を学び、15歳で民族楽器コンクール金賞受賞。国立中央音楽大学卒業。1986年、アメリカに公演、同年来日。翌年、映画『ラストエンペラー』のサウンドトラックに参加、坂本龍一の国内及びNY公演にゲスト参加。91年、ビクターよりアルバムを発表。また、演奏活動のかたわら、CMソングの訳詞、歌を担当するなど多才な一面も覗かせている。


中 川 博 志 (NAKAGAWA Hiroshi) Bansuri    

 1981年から84年、インド・バナーラスのバナーラス・ヒンドゥー大学音楽学部音楽理論学科に留学し、インド古典音楽を研究する。大学の傍ら、声楽をリトゥイック・サンニャル氏に、バーンスリーをゴーラクナート・ダース氏に師事。帰国後、バーンスリー演奏家として演奏活動を始める。88年からは毎年渡印、パンディット・ハリプラサド・チョウラスィア氏に師事している。演奏活動の他に「天楽企画」を主宰し、アジア、日本の古典芸能の紹介を目的とした演 奏会の企画、制作を行なっている。訳書に『インド音楽序説』(東方出版)がある。95年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演に参加、その豊かな音色はインド古典音楽からインドネシア民謡まで幅広い楽曲で活躍した。


ナヤン・ゴーシュ (Nayan GHOSH) Sitar, Tabla(インド)  

 父、そして師である偉大なるタブラー奏者ニキール・ゴーシュから伝統音楽の概念と美学を受け継ぎ、現在、インド伝統音楽界の若手を代表する演奏家である。その卓越したテクニックと溢れる才能はインド国内はもとより、公演で訪れた世界各地でも絶賛されている。演奏活動のかたわら、父の設立した音楽学校“サンギット・マハバラティ”で後進の指導にも力を注いでいる。タブラーとシタール、どちらも超人的に自由にこなす、数少ない演奏家の一人である。95年の「Asian Fantasy Orchestra」のアジア公演には中心的な存在として参加する。


ドゥルバ・ゴーシュ (Dhruba GHOSH) Sarangi(インド)  

 インド伝統音楽界の巨匠ニキール・ゴーシュ(タブラー)を父に持ち、幼い頃より北インドの古典声楽を学んでいたが、サーランギーの神秘的な音に魅せられ転向する。ラヴィ・シャンカールなど重鎮との共演や数多くの海外公演を通し、大きな評価と注目を集めている。演奏活動のかたわら、欧州や米国でワークショップを開催する他、父の設立した音楽学校で後進の指導にあたるなど、インド伝統音楽の伝承と普及にも貢献している。現在のインド音楽界の若き担い手である。「Asian Fantasy」ではアジア各国の擦弦楽器奏者との共演の他、ベンガル地方の民謡や自作曲も披露、その清らかなメロディーと伸びやかな歌声は聴く者の心を捕らえた。95年の「Asian Fantasy Orchestra」のアジア公演には中心的な存在として参加する。


アニーシュ・プラダーン (Aneesh PRADHAN) Tabla(インド) 

 崇敬されるタブラーの巨匠、パンディット・ニキール・ゴーシュに師事、次代を担う堪能なソリストとして注目されている。デリー、アジュラーダー、ラクナウ、ファルカーバード、パンジャーブの流派の伝統的な作風を演奏に取り入れ、欧州、アフリカ、豪州等インド国内外で広く活動を展開、幅広い評価を得ている。また、All India RadioよりA級を授与され、国内のラジオやテレビ放送のレギュラー演奏者としても活躍中。演奏活動のかたわらボンベイ大学音楽学部他の客員教授を務め、後進の指導にあたっている。


竹 井  誠 (TAKEI Makoto) 尺 八、笛   

 大学在学中より日本音楽集団尺八奏者。入団後、能管と篠笛に取組み、歌舞伎囃子の世界においても活動中。三木稔の歌座、大太鼓の林英哲、民謡の伊藤多喜雄等のユニットに参加するなど、幅広く活躍中。1995年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演に参加し、その柔軟で幅広い音楽性を遺憾なく発揮した。


木 下 伸 市 (KINOSHITA Shinichi) 津軽三味線、唄   

 芸人だった両親の影響で幼少の頃より民謡を覚え、10歳の時、父親から三味線を習う。1982年、17歳でNHKオーディションに合格。84年、津軽三味線名人、藤田淳一氏に師事。86、87年と二年連続で津軽三味線全国大会優勝。現在は民謡、ジャズなどジャンルを問わず様々なミュージシャンとの共演を重ねるかたわら、自己を中心としたロックグループでオリジナル曲を披露、津軽三味線を過激にアプローチしている。95年の「Asian Fantasy Orchestra」アジア公演では力強い演奏はもとより、歌い手としても大いに活躍した。


大 工 哲 弘 (DAIKU Tetsuhiro) 唄、三絃(沖縄/八重山)   

 石垣島生れ。1970年、八重山音楽安室流保存会教師免許授与。77年、琉球新報主催古典芸能コンクール笛の部、80年、同三味線部門にて最高賞受賞。その後琉球民謡協会他より師範免許を授与、後進の指導にあたる一方、ヨーロッパやアフリカ公演、『YUNTA&JIRAMA』等のアルバム制作、またライブ、コンサートではジャズ・ミュージシャン他と意欲的な共演を行う等、現在の沖縄島唄を代表する歌い手として国内外で活発な活動を行なっている。音楽祭「Asian Fantasy」には度々出演し、その魅力的な歌声は多くのファンを魅了している。


大 工 苗 子 (DAIKU Naeko) 唄(沖縄/八重山)   

 石垣島生まれ。1993年、琉球古典芸能コンクール琴の部門にて最高賞受賞。同年、教師免許授与。琉球琴の師範として後進の指導にあたるかたわら、琴奏者、また歌い手としての活動も活発に行っている。


ゲスト出演者
香西かおり (KOZAI Kaori) Vocal   

 11歳の頃より民謡教室に習う。12歳になる頃には民謡コンクールに入賞するなど長足の進 歩を示し、以後、参加するコンクールはほとんど上位入賞を果たすようになる。1981年、民謡歌手として活動を始め、シングル3枚を発表するが、86年より演歌の勉強に取り組み、88年、「雨酒場」でデビュー、40万枚突破の大ヒットとなる。また、日本レコード大賞をはじめとする数多くの音楽祭で新人賞を受賞する。以後、多くのシングルやアルバムを発表、日本全国でのリサイタルやコンサートなど精力的な活動を展開、国内の主要音楽祭にて多くの受賞を重ね、93年「第35回日本レコード大賞」では大賞を受賞、名実共に日本を代表する歌い手である。97年、デビュー10周年を記念するリサイタルを東京と大阪にて開催、柔軟な音楽性と素晴らしい歌声で益々意欲的な活動を行っている。


■グレース・ノノ (Grace NONO) Vocal(フィリピン)
アーシシ・カーン (Aashish KHAN) Sarod (インド)  

 アーシシ・カーンは、近代北インド古典音楽の中興の祖アラーウッディーン・カーンを祖父に、アメリカに本拠を移して国際的に活躍するサロードの巨匠アリー・アクバル・カーンを父とする音楽家系に生まれる。シタールのラヴィ・シャンカルは叔父にあたる。5歳のときから本格的な音楽訓練を始め、13歳で公式ビューを飾る。以来、北インド音楽を代表する演奏家として常にトップアーティストとして国際的に活躍。映画「ガンジー」、「インドへの道」などの映画音楽、ジョージ・ハリソンの記念碑的アルバム「不思議の壁」(アップルレコード、1968)にもゲスト・ミュージシャンとして参加しているように、単なるインド音楽演奏家のジャンルにくくれない多彩な活動を行ってきている。かつてラヴィ・シャンカルの目指した「インド音楽の普遍化」を体現した音楽家である。