メキシコよれよれ日記 (2019年4月12日〜9月10日)

8月14日(水) 前日 翌日
 まだ今日は終わってないが大したことをしていないので今日の日記をアップロードする。
 久代さんが本格的に大掃除、洗濯、整理を始めた。ワダスはそれを横目で見ながら日記をアップロードし日向ぼっこ。室内があまりに寒いのだ。寒いので表に出て我が家と門の写真を撮った。この眺めも後二日になった。


 午後は久代さんがかねてから願望するパツクアロ名物チキンの丸焼きを食べに出かけた。エスタシオンのモレーリア街道に面した「チキンの王様El rey del pollo」。この店はウルアパンでも見かけたのでチェーン店なんだろう。回転式の焼き釜が街道からいつも見えるので気になっていたのだ。


 店内に客はいなかったが、持ち帰り用に買って帰る客がちらほらいた。
 店に入ってテーブルにつくとBGMがやたら大きい。女の子の従業員に言って音量を下げてもらった。注文したのは、チキン1羽分と骨つき豚バラ肉Costilla 145ペソ(870円)。日本だととてもこんな値段では食えないだろう。


 肉だらけの大皿だった。それに表面が赤いポテト。2人でも一回分としては大量だ。数件隣の雑貨屋で買って来たビールを飲みつつ肉を貪る。骨つき豚バラ肉の味付けは塩加減もよかったが、チキンはちと味が薄い。とはいえ肉好きの久代さんは大満足だ。半分ほど食べて残りを持ち帰るべく袋に入れてもらった。久代さんはそれを帰宅後さらにビールとともにかじりついていた。彼女は他人が見ているとちょっとしか食べないが、見えないところでは自らの食欲に忠実なのだ。この辺がワダスとは違う。
「チキンの王様」のすぐ近くに、何度も通っていたのに気がつかなかった中華料理屋があった。レストランというよりは屋台だ。ガラスケースの中に、八宝菜や焼きそば、春巻きのような料理が並んでいた。白髪短髪の店主のおっさんは中国系とも思えるが肌の色が濃いので何ともいえない。この辺の先住民は、先住民度が高いほど東洋系の顔になるので判別しにくい。
 ふう、食った食った。帰宅途中からにわかに雲行きが怪しくなった。これだから雨季は油断できない。途中の船着場でパツクアロTシャツでも買おうかと思っていたが、洗濯物を乾かしていたので気が気でなく急ぎ足になった。我が家の100mほど手前でついに降り出した。やばい。大急ぎで門を開け、久代さんは洗濯物へ直行した。5時前だった。
 しばらくすると大雨になった。そこへモレーリアへ行っていたはずのバチェとマルタが庭を走って母屋へ向かう。車は門の外のままだ。門の開け閉めで濡れるからだろう。
 ソファに横になってYoutubeの音楽を聴いた。ところがネット接続が不安定で途切れがちになる。久代さんはテポストランからのバスルートの探索。
 7時、先ほどの大雨から一転して晴れ間が見えたので船着場へ散歩。雨だったせいか開いている店も人も少ない。雨上がりの後の湖と山々がくっきり見えた。2、3軒の土産物屋でTシャツを探したが、どれもド派手で値段が高い。280(1680円)から300ペソ(1800円)もする。よく人が着ているフード付きの手編みの上着が100ペソで売られていることを考えると、相当に高い。


 路肩に雨の後の残る道を歩いて帰宅。途中の道端では羊や馬が草を食んでいた。帰り道の夕焼けが美しい。


 メスカルと先ほどのチキンの残りをかじりつつこれを書いている。先ほど門の外にあった車は庭に入れられていた。
 テポストランの家住氏からメールが届いていた。それによると、ワダスのコンサートは2回。23日がクエルナバカの文化センター、24日がテポストラン。クエルナバカ在住の女性ピアニスト新倉さんからも招待を受け、クエルナバカで2泊することになったようだ。昨日の夜はメキシコシティの路上タコス特集を見たり、テポストランやクエルナバカの情報を集めたりで、我々の心もすでにパツクアロを離れつつある。
 明日はパツクアロ最後の日になる。久代さんは掃除の残りと大好きなパッキングだ。ワダスは、何しよう。

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