2015年12月 台中3日間滞在よれよれ日記

 12月10日(木)・・・出国、台湾1日目
 12月11日(金)・・・2日目
 12月12日(土)・・・3日目
 12月13日(日)・・・4日目、帰国

taichung
台中でのワークショップを終えて記念写真(撮影/ラン)


 台湾第3の都市、台中市に行ってきた。12月10日(木)から13日(日)の3泊4日の旅である。2005年にも訪れたので今回が2回目になる。
 今回の訪問目的は、台中市中心部にできる予定の施設、ファンタジー・キッズが主催する芸術祭に参加することだった。日本から参加したのは、ポトゥア(インド紙芝居)
の東野健一さん、コンテンポラリー・ダンスの角正之さん、アーティスティック・パフォーマンス(こういうジャンルがあるのか分からないが)の白井廣美さんとワダスの4名。以下、敬称略。東野、角、ワダスの3人が60代後半、白井が50代という、決して若々しいとは言えないメンバー構成だった。
 この話が最初に出たのは、台中で頑石劇団という演劇集団を主宰する郎亜玲(ラン/英名ヘスパー)ら3名が4月に来日したときだった。ランは、自分が設立運営に関わる予定のFantasy Kidsというプロジェクトが進んでいて、その施設が12月には完成する予定だという。美術展示、演劇やワークショップのスペースをとったかなり広い面積の施設の設計図も見せてもらった。そのオープニングに日本人アーティストにも来てもらいたいという。その後連絡が途絶えたかに見えたので、プロジェクト自体が消えてしまったんだろうと思っていた。
 ところが、8月になって彼女のスタッフ簡翊修(チェンChein)からCAPの下田さんあてにメールが届いた。チェンは最近になって頑石劇団に加わった人らしいが、この時点では女性か男性か若いのか年配なのか分からない。
「予定通り12月にプロジェクトを実施するので、東野、角、白井、HIROSを招待したい。われわれの芸術監督ランは特に東野の芸術活動をとても高く評価しているので、どうしても来て欲しいといっている。日程を彼の都合に合わせてでもぜひ招待したいのだが」
 こうして、12月11日(木)から13日(日)の期間に東野、角、白井、HIROSの4名が指名され招待されることになった。1日2回、合計で6回のパフォーマンスないしワークショップをしてほしい、航空券および滞在費と、少ないがギャラも出るという。指名されたのは2004年、2005年に彼らの別のプロジェクトで台湾に行ったメンバーである。ワダスは、ガッコがあるので当初参加するつもりはなかったが、指名されちゃったし、1日早めに帰国することが可能ならと参加することになった。
 プロジェクト概要は下記。

 タイトル
   Fantasy Kids December Activisties "Open children's international viewpoint”
 期間
  2015年12月12日~13日
 場所
  路上か書店
 活動内容
  ワークショップあるいはパフォーマンス
  ・・・20名ほどの子供の参加者向けに60~90分でワークショップかパフォーマンス を1日2回、合計6回行う

 われわれ4名とは別のチャンネルで招待を受けていたアーティストもいた。岡山在住の美術作家、歳森勲さんである。彼もかつてのアクト・コウベのメンバーだ。彼も途中からチェンとのやりとりメールに参加した。当初彼は、出来上がっているはずの会場で現地で製作した作品を展示するということで話を進めていた。ところが、彼の要求した画材リストに対する返信もなく、かつ会場は路上であることを知り、結果的に
渡航は取りやめることにした。
 インド音楽演奏が、ま、いわば専門であるワダスに彼らの要求する活動にどう応えることができるか。問題は路上で何かをするということである。インド音楽は室内楽なのだが、前回の台中訪問での経験から、彼らがというかランがそのことを理解しているとは思えない。しかも子供向けである。どうみてもインド音楽をテーマとして何かをやることは無理だ。
 というわけで、フィリピン高地部族であるカリンガ族のトンガトンを使ってワークショップをすることに決め、そのための竹の楽器を用意してもらうことにした。また、ワークショップのイメージを知ってもらうため、日本で行われた子供向けワークショップのインターネット公開写真のあるアドレスも伝えた。
 現地の状況はなんとなくぼんやりとしかイメージできなかったが、彼らの要求することを大まかにでも決めておく必要があった。東野は姫路の展覧会で忙しかったので、角、白井と三宮のサイゼリアでミーティングを行い、ざっと下記のようなスケジュールにしようと決め、チェンに知らせた。

 11日(金)
  ①自己紹介を兼ねて、渡航メンバーがそれぞれパフォーマンスを披露する
   (白井、 角、東野、HIROS)
  ②角とHIROSによるパフォーマンス
   (角、HIROS)
 12日(土)
  ③竹楽器による即興演奏ワークショップ
   (HIROS)
  ④参加者の即興演奏をバックにそれぞれがパフォーマンスをする
   (白井、角、東 野、HIROS)
 13日(日) HIROS帰国
   ⑤観客を巻き込んだバナナ・パフォーマンス
   (白井)
   ⑥参加者によるお絵描きワークショップとできあがった絵をもとに紙芝居をする    (東野)

 渡航直前にインターネットで「Fantasy Kids」と検索すると、すでにわれわれの参加するイベントも含まれた電子チラシが公開されていた。しかもワダスがトンガトンワークショップ用に参考として知らせたウェブサイトの写真まで載った告知もあった。毎日新聞の写真だった。ちゃんと断って使ったのかなんともいえない。こういうのを出しているよ、とわれわれに知らせてもいいはずなのだが、この辺がなんとなく台湾らしいといえばいいか。
 https://www.facebook.com/events/810295905746512/

 このごろは台湾へ行くのが実に安い。今回は、出発時間や値段を考えてジェットスター・アジアを使うことにした。ワダスは自分の分も含めて3人分をインターネットから購入した。一人当たり往復25,000円前後だ。東京神戸往復新幹線チケットよりも安い。
 4人分のチケットをまとめて買えたのだが、東野だけ自分で買ってもらうことになった。東野のパスポートの期限が来年2月に切れることがわかったためまとめ買いできなかったのだ。台湾に渡航するには、最低3ヶ月以上有効なパスポートを持っている必要がある。
 というわけで、以下はワダスが台湾でどんなことをしたのかを記したよれよれ日記です。例によって長いです。全部で17,112文字あります。


 12月10日(木)・・・出国、台湾1日目
  バーンスリーケース持ち込みが4000円?
  出迎えスタッフ確認
  道中車内の会話
  台中ホテル到着
  パフォーマンス会場見学とディナー
  ランのマンション
 12月11日(金)・・・2日目
  茶店で朝食後、会場へ
  待機所で準備
  路上公演第1回目
  路上公演第2回目
  屋内へ移動
  街の食堂
  夜の台中を散歩する3人のオッサン
 12月12日(土)・・・3日目
  さ、朝食に行きましょう
  台中国立歌劇院
  亜州現代美術館
  台湾式伝統屋敷
  伝統麺ランチ
  会場へ
  路上公演第3回目-竹楽器で遊ぶ
  路上公演第4回
  台中最大の夜市へ
  結局、食堂でディナー
  ストロー細工おばば
 12月13日(日)・・・4日目、帰国
  新幹線
  新幹線駅と空港未接続