2017年8月31日(木) ネパール2週間よれよれ日記

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 曇り。5時30分起床。6時30分、ミナ・ディディの店でゆで卵2個+茹でたジャガイモの朝食。
 食後、近くを散歩した。広い畑の横の広場に野菜、果物などの路上売店が並んでいた。井上くんは「今が季節なんです」と梨を購入した。

朝食後の散歩

 井上くんと畑を一周しつつ話を聞いた。ここに来たのは、練習に必要な場所を確保するためだという。グルのグンデーチャー兄弟に呼ばれてインドへ演奏に行くこともあり、それも収入になる。とはいえヴィシャールはまだ完全にはマスターできていないので、去年は4回グンデーチャーに誘われたが断った。空は晴れているが山々は雲に覆われ、ヒマラヤはまったく見えない。
 井上・ヴィシャールの部屋へ戻った。

 二人の青年ジョセフ、サーガルがヴィシャールのレッスンを受けるためにやって来た。プロの民謡歌手ジョセフはYouTubeにプロモーションビデオを載せていた。ジョセフの父は共産党政治家の家系で、2人の妻、8人の兄弟がいるという。

二人の青年にバーンスリーのレッスン

 

アマンとサンデーシュ スシール

 10時過ぎ、二人と入れ替わりに、ナゲンドラ・ラーイくんの弟子二人がやってきた。サンデーシュ(22歳)とアマン(23歳)。タブラーを叩くというスシール(22歳)はタブラーの代わりにカホンを背中に背負ってきた。サンデーシュは、カトマンズ市内のタメル地区のレストランでバーンスリーを吹いて収入を得ているという。一日1000円から1500円の収入とのこと。
 ロングトーン、パルター、バイラヴィなどを練習。ぽちゃっとしておとなしいサンデーシュは音程はしっかりしている。アマンは技術的にまだまだのようだった。パルターを何個か教えた。彼らはパターンを熱心になぞろうとするのだが、録音もメモも取らない。細かな音列を記憶することよりも、教師の指示にその場で従うことが彼らにとって「習う」ことのようだ。
 井上くんたちの作った昼食を食べた。ほうれん草に似た野菜サーグの煮付け、ご飯、ダール、醤油とわさびで食べるチーズのパニール。
 一旦部屋に戻って練習と昼寝。

ラビンとリハーサル

 3時頃、昨日会ったタブラー奏者ラビン、奥さんのビナ、弟子のナビンが軽自動車のタクシーでやって来た。すっきりとしたジーンズ姿の30代のナビンは地元の青年たちとはちょっと雰囲気が違う。聞けば最近までアメリカのコロラドに住んでいたという。10年間、IBMに勤務した後、最近帰国した。今後はタブラー奏者として活動したい。コロラドではラビン夫妻の息子と一緒に住んでいた。ワダスの知り合いのスティーヴ・オダ(Steve Oda)やタイ・バーホー(Ty Bahoe)とも知り合いだという。
 ラビンと昨日に続いて練習した。演奏したのは、ルーパク・タール(7拍子)、ティーン・タールでラーガ・ビーンパラースィー、バティヤーリー、ダードラー(6拍子)でラーガ・バイラヴィ、マッタ・タール(9拍子)でラーガ・ブーパーリー。

井上くんたちの練習を聞く

 5時過ぎに練習が終わり彼らが帰ると、井上・ヴィシャールが自分たちの練習を始めた。ゆっくりとした同じメロディーをぴったりと声を合わせてなんども繰り返す。海中を漂うような心地よさだ。練習していたのはラーガ・ガーヴティーだった。
 7時頃、下の階に住む女性がローティーとアールーゴービー(カリフラワーとじゃがいものカレー煮付け)を持ってきたので、それで夕食とした。ワダスはお腹が張っているのでローティー1枚だけ食べた。井上・ビシャールは昼のダールとご飯を混ぜたキチュリーだった。
 9時前に部屋へ戻った。Wifiでインターネットに繋げることができたが、井上・ヴィシャール部屋に比べるとスピードが遅いのでYouTubeも見れなかった。本を読んで10時前に就寝。

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