2018年8月27日(月) メキシコ3週間よれよれ日記  前の日 次の日


 7時起床。9時、レストランで目玉焼き、メロンジュースの朝食。そこへマリナ、プリシリアーノ、メキシコシティーまで我々を乗せるエミリアーノがやって来た。これがタカンバロ最後の食事だ。ホテルの従業員のノエ青年、ケビン少年の母アンヘリカ、カルメン、厨房のシェフ、リカルド、ドゥルセにチップを渡す。
 玄関でにわか作りの表彰状をマリナとプリシリアーノに渡した。マリナは涙ぐんでいた。

アボカド選別工場

 10時過ぎホテルを出た。市街からちょっと離れたアボカド選別処理工場を訪問。ここの社長ラモン・アヤラ氏が実は今回のプロジェクトの最大のスポンサーだという。工場の大きなシャッターの前で昨夜詩集とCDをプレゼントしてくれたガブリエルが待っていた。森林管理官だったが引退して気ままに過ごすというガブリエルとここの社長は親戚だった。

 
 


 事務所に入るとアレリがいたので驚いた。今回のWSで歌や踊りの指導をしてもらった女性だが、ここの従業員だったとは知らなかった。
 ラモン・アヤラ氏が入荷、選別、発送までの工程を見せてくれた。眼鏡をかけたラモンは、物静かな語りぐちと落ち着いた雰囲気が育ちと品の良さを感じさせると同時に、いかにもやり手のビジネスマンの趣だった。その社長に工場長らしい世慣れた感じの不機嫌そうなおっさんが従う。選別過程では、雑菌を持ち込まないよう入念に靴を消毒し、紙の帽子を頭にかぶる。この工場から船積みされたアボカドは20日間の船旅を経て神戸と横浜に着く。最後に事務所のスタッフを紹介された。日本担当だという若い女性の顔がどこか日系を思わせた。100人ほどの従業員がここで働いているという。

 ここでマリナ、プリシリアーノ、後に合流したルビ(正式にはルビッチ)と最後のハグをして別れる。皆涙ぐんでいた。見学の間の停車中のエミリアーノ車にカルラとマリセルが乗り込んでいた。彼らがメキシコシティーまで同乗することになった。

 

高速道路事故で渋滞

 1時頃、トイレ休憩のためモレリアの大聖堂見学の後、高速道路を走る。3時頃、車の流れが止まり長い渋滞に出会う。先の方で事故があったのだ。

1時間ほどしてようやく車が流れ出した。事故現場まで歩いて見に行った象くんと夕紀を途中で拾い出発。事故現場にはバスが横倒しになっていた。トイレ休憩でガソリンスタンドへ。コンビニでスナック、飲み物を買う。マリセはでっかいハンバーガーをコーラで飲み込んでいた。
 6時頃、タカンバロへ来る途中にも立ち寄ったドライブインのレストランで食事。大きいが薄いステーキを食べる。映画「セッション」に出て来た鬼教師に似たおっさんがサーブする。

 


 メキシコシティーに入った。エミリアーノは隣に座るカルラとスマホを使いながら、今夜のホテルを目指すが、同じところを何度も走ったり、人に聞いたりする。2人ともシティーの地理には詳しくないようだ。

メキシコシティーのホテル

 結局ホテル「カーサ・モクテスマ」に着いたのは9時45分。ほぼ12時間のドライブだった。疲れた。
 タカンバロと同じ組み合わせで、下田と相部屋。キッチン付きの部屋は広く、ベッドが下と中二階に一つずつある。クラウディアという英語の流暢な中年女性を相手にチェックインと支払いを済ませた。下田、角のクレジットカードの読み込みができないのでワダスのカードで支払った。後でわかったことだが、カード読み取り機の操作をクラウディアが間違っていたらしい。宿泊費は朝食こみで一人8,500円。


 このホテルの建物は、かつてはメキシコの生んだ5人の天才の一人といわれた法学者アントニオ・カルロス・レイラの住まいだったとのこと。かつてはどの部屋にも本が溢れ、蔵書は5万冊あったという。その後ホテルに改装し営業を始めて2年になる。シティー在住のマニュエル・イトゥルビデ(グラシエラの息子)が予約してくれた。
 クラウディアが用意した甘いパンを食べた後、12時に就寝。下田は中二階のベッドで寝た。

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