Acte Kobe Project 2001


アクト・コウベ プロジェクト2001
~震災を契機に生まれた芸術家の連帯~

実施期間

1月より6月・・・アクト・コウベ・ジャパン披露宴
---トークセッションやアーティストの活動プレゼンテーション/CAP HOUSE
7月1日~7月30日
---来日AKFアーティストが、CAP HOUSE内のそれぞれのアトリエで作品制作。アトリエとそこで制作中の作品、アーティストが持ち込んだ作品を公開。神戸電子専門学校、こうべ小学校、六甲アイランド高等学校、神戸山手女子短期大学でワークショップ、特別講義などを行った。
7月20日~30日・・・総合プログラム期間
---ワークショップ、トークイベント、コンサートなど
7月27日~28日(メイン・パフォーマンス)
---神戸電子専門学校ソニック・ホールでの日仏、台湾のアーティストによるパフォーマンスと展覧
7月30日・・・シンポジウム「芸術と社会」

会場

CAP HOUSE((神戸市中央区山本通3-19-8)、神戸電子専門学校ソニックホール、FELIX、神戸山手女子短期大学、こうべ小学校、六甲アイランド高等学校

CAP HOUSE :昭和3年に国立移民収容所(神戸移住センター)として建設された建物。現在は神戸市の医療法人が所有し、神戸市から非営利芸術団体C.A.P.(芸術と計画会議)が借り受け、アートスペースとして自主運用している。

参加アーティスト:AKJ、AKF、頑石劇団(台湾)

アクト・コウベ・フランス来日メンバー
第1陣(6月30日~7月30日滞在)・・・11名
クロード・アバド(画家)、アラン・ディオ(画家)、オリヴィエ・ウアー(画家)、マガリ・ラティ(グラフィック、彫刻、インスタレーション)、マキ(音楽家)、クローデット・マルラン(画家)、アラン・パパローン(画家/CD‐ROM 制作)、アレクサンドル・ディオ(学生、造形作家)、ヤシャ・アジンスキー(映画監督)、キャリ・アジンスキー(音楽家)、イヴェット・ブスケ(記録)
第2陣(7月19日~30日滞在)・・・11名
マルグリット・リーベン(打楽器奏者、ベルンより)、シルヴィ・セネシャ(画家)、リシャール・レアンドル(音楽家、クラシック、即興、コントラバス)、バール・フィリップス(音楽家、コントラバス、作曲、即興)、ジェヌヴィエーヴ・ソラン(振り付け、ダンス、アコーディオン)、フランソワーズ・バスティネリ(CD レーベル:エムーヴァンス主宰)、ジャン‐ ピエール・ジュリアン(音楽家、打楽器、作曲家、即興)、ステファノ・フォゲル(チェロ、俳優)、シルヴィ・クニコウ(ダンス、振り付け、即興)、レオネル・ギャルサン(サックス)、アマンダ・ギャルドン(音楽家、コントラバス)

アクト・コウベ・ジャパン・メンバー

ウィヤンタリ(ジャワ舞踊 インドネシア舞踊 コレオグラファー)、マキノ エミ( ダンサー)、稲見 淳(サウンドデザイナー)、永山 真美(ウェブデザイン)、下田 展久(事務局長、ベース)、河原 達(ワインミュージアム館長)、角正之(ダンサー)、鎌仲ひとみ(映像制作)、吉岡明紀(コンピュータ・プログラム)、原 久子(アートプログラム・ディレクター)、ハコ(ミュージシャン)、高嶋 清俊(写真家)、佐久間 新(ジャワ舞踊)、三木 俊治(三岳ひょうたん王国・国立ひょうたんオーケストラ楽師長)、小島 剛(サンプラー奏者)、森信子(ジーベックスタッフ)、進藤紀美子(フリーランス・ライター)、杉山知子( 美術家、CAP代表)、石上 和也(コンピュータ/ノイズ・ミュージック)、石田敦子(ジャワ舞踊、ガムラン)、川崎義博(サウンドデザイン、サウンドアーティスト、ラジオディレクター、音響技術)、中西すみ子( 生活が豊かになるような芸術の愛好)、中西弘則(神戸新聞文化部デスク、編集委員)、中川博志(代表、インド音楽演奏、企画制作、中島 康治(ガーデン・プランナー、写真家)、東野健一(絵描き、絵巻物師)、内田 はるみ(インテリアコーディネーター)、白井廣美(アーティスト)、北川真智子(「椿会」会主、邦楽演奏「須佐野くらぶ」代表)、龍神 悦子(美術家、平面作品、エッチング)、林口 砂里(P3 アシスタントディレクター)、鈴木 昭男(音楽的美術)

企画概要

主催:アクト・コウベ・ジャパン (Acte Kobe-Japan)
共催:アクト・コウベ‐ フランス (Acte Kobe-France)
後援:駐日フランス大使館、国際交流基金、関西日仏学館、兵庫県、兵庫県国際交流協会、神戸市
協賛:アサヒビール株式会社、神戸デジタルラボ、(株)神戸エコカー・パスカル研究所、コダック(株)
協力:神戸電子専門学校、神戸山手女子短期大学、(株)神戸酒心館、CAP HOUSE/菊地歌子(関西大学)/L.A.I.(関西大学学生通訳ボランティア)
助成:KOBE2001 パートナーシップ事業助成、笹川日仏財団

企画主旨

 アクト・コウベは、阪神淡路大震災を契機に、日本とフランスそしてスイスの芸術家を中心に生まれた非営利団体です。震災直後、被災地での芸術文化関係の催事が自粛されるなか、私たち被災地の芸術家は『芸術(家)と社会の関係』という問題に直面しました。職業というより人生そのものとして芸術活動を行っているものにとって、自己の存在意義を問われることになった訳です。「自分の仕事は、社会に必要とされていないのか?人々の生活には芸術は必要ないのか?」そして、フランス・マルセイユで芸術家が150 人余り参加し、義援イベント「アクト・コウベ」がすぐに開催されました。彼等から私たちに対する連帯が示され、非常に勇気付けられました。また続いてスイス・ベルンでも「アクト・コウベ2 」が行われたのです。その後、フランスやスイスの芸術家達と交流活動を行い、私たち自身がフランスやスイスに渡り芸術家だけでなく地域の人達とも関わっていくなかで、「生きていく実感を味わえるような社会を芸術を通して実現できないだろうか?また私たち自身の生活する社会の人々に対してこのような社会を提言していくことは出来ないだろうか?」と考えるようになりました。
 2001 年の夏、フランス、スイスの素晴しい芸術家たちが様々な団体の協力のもと、アクト・コウベというNPO として初めて神戸に来る事になりました。本プロジェクトでは『芸術と社会』をテーマに、音楽やダンス、美術のプレゼンテーションやワークショップ、トークセッションなどでプログラムを構成し、広く、私たちとともに生活する社会の人々に『芸術と社会』について、実践と体験を通した提言を行いたいと考えています。
 震災は私たちに、芸術の根本的意義を社会のなかでとらえ直すことを促しました。このプロジェクトを実施することだけで、芸術が生活の一部として機能する地域社会が即実現するとは思いませんが、私たち自身がフランスやスイスで体験を通して感じ取っていったように、私たち自身の社会の人々にまず体験を通した問題提起を行うことが大切であると考え、このプロジェクトを推進していきたいと思っています。