神戸市長からマルセイユ市長にあてた親書

    マルセイユ市長
    ジャン・クロード・ゴダン様 1997年12月12日 神戸市よりご挨拶申し上げます。この機会を利用して「アクト・コウベ」の活動をご紹介します。
     ご存じの通りアクト・コウベは、神戸とマルセイユの芸術家グループの活動で、95年1月17日に起こった阪神・淡路大震災後、お互いに芸術交流を進めています。この活動は、被災した神戸市民に大きな励ましを与えるとともに、神戸の芸術活動の支援となり、大変意義のあるものです。
     アクト・コウベは、マルセイユの音楽家バール・フィリプス氏と芸術家アラン・ディオ氏が中心になって、様々な芸術家によって組織されました。それに対応して神戸側の芸術家により「アクト・コウベ・ジャパン」がつくられ、これらの活動はボランティアベースで行われています。最初のプロジェクトは、95年4月~6月の神戸の芸術家を支援する義援イベントの開催でした。震災1年後には、マルセイユから多くの芸術家が来日し、神戸のポートアイランドにあるジーベックホールで芸術イベントが開催され、新聞でも大きく報道されました。今年9月、マルセイユの日本領事官主催のウィークエンド・ジャパンでも紹介されました。
     次のイベントとして来年1月17日か18日に神戸の芸術家の作品をマルセイユで紹介する計画を進めております。この計画にはマルセイユの神戸連絡員大越龍雄氏とジーベックホールの下田展久氏が協力されています。
     神戸とマルセイユの相互の文化交流に大変有意義なもので、両市の友好を促進するものですので、マルセイユ市としても協力していただければ、まことに幸いでございます。
     貴市のますますのご発展と、貴職のご健勝を祈念いたします。
    神戸市長 笹山幸俊