Acte Kobe-France 設立宣言

    Acte Kobe-France "A Network of Artists Born of the Earthquake"
    -地震の中から生まれたアーティストで作るネットワーク- 1995年、この地域で暮らすアーティスト達は震災を体験した神戸のアーティスト達をなんとか支援したいと思う気持ちを表わしたいと考えていました。そのひとつのかたちとして"Solidarity Day"というイベントが1995年の4月9日、マルセイユ市のBell de Maiにある"La Friche"でジャンルを越えた大勢の方々、アーティスト、ミュージシャン、写真家、デザイナー、映像作家、ダンサーなどの協力よって催されました。また、神戸の姉妹都市であるマルセイユ市やPACA地域の評議会からもこのイベントに対しての支援をいただきました。このイベントは成功をおさめ、13,000フランもの義援金を集めることができました。
     このお金は神戸で街の文化についての活動を始めようとしていたC.A.P.というグループの活動計画紹介に使われました。その年の9月にはスイスのベルンでマルセイユでのイベントをモデルとした"Acte Kobe2"が開かれ、その収益金で震災一周年を迎える神戸でのイベントが実現可能になりました。
     "Acte Kobe '96"は神戸のジーベック・ホールにおいて行われ、アラン・ディオ、バール・フィリップ、フェルディナン・リシャール、ハンス・バーグナーが参加し、マルセイユやベルンでのイベントが収められたスライドや写真、ビデオのドキュメント、そして神戸で集められたドキュメントなどが展示されました。
     さて、今、私達はこれからもこのようなかたちで交流を続けて行きたいと考えている神戸のアーティスト達の期待に答えるために"Acte Kobe-France"を造っていこうと考えています。3年を目処にマルセイユ、ベルン、神戸の間でグループとして、また個人として、色々なかたちでの交流を計画して行きたいと思っています。
     その交流のかたちとして3国それぞれのアーティスト達のオリジナル作品(ドローイングやペインティング、写真、スライド、サウンド・ピースなど)を互いに交換するということを考えています。郵送等のコストを考えると、手軽にやり取りできる重さの作品にかぎられると思いますが。"作品交換"をひとつのプロジェクトと考え、その遂行期間中にいろいろなイベントをやって行きたいとも考えています。"作品交換"はプロジェクトに関わるアーティストによる各地域のイベントによってすすめられます。そのイベントは日本のアーティストから送られてきたドキュメントにふれる機会であり、マルセイユやベルンで制作され、神戸に送られる作品を観る機会でもあります。また、今までも機会ある毎に話しあってきたように、"我々の住む社会において文化がどのような役割を担っているのか"意見を出しあう新たな機会となることと思っています。